その利息、年15万円減らせます|会社の借入を見直す方法

この記事のポイント
- 会社の借入は「借りた後」の金利見直しで、利息の流出を年単位で減らせます。
- カードローンやノンバンク借入は金利15%前後と高く、見直し効果が大きい資金です。
- 金利の低い融資への借換えで、年10〜15万円規模の利息削減が狙えます。
- 借換えは税務処理と銀行との関係、両面の判断を誤らないことが重要です。
- MC LINK会計事務所は外部CFOとして、既存の借入まで含めて資金繰りを設計します。
経営者の多くは「いくら借りるか」には注意を払いますが、「今いくらの利息を払い続けているか」は見落としがちです。
毎月の返済額だけを見て、その内訳までは確認していない、という状態は少なくありません。
借入は一度組むと、何年も同じ条件のまま走り続けます。 その間ずっと、高い金利の借入は静かに利益を削り続けます。
この記事では、すでにある借入の金利を見直し、無駄な利息の流出を止めるための具体的な視点をお伝えします。
読み終えるころには、自社の借入のどこに手を入れればよいかが見えてくるはずです。
なぜ「借りた後」の金利を見直すべきなのか
借入は契約して終わりではなく、借りた後の金利こそ経営判断で動かせる余地があります。
多くの経営者は、融資を受ける瞬間には金利を気にします。
しかし一度借りてしまうと、返済予定表の月額だけを見て、金利そのものを再検討することはほとんどありません。
実際には、同じ借入でも借りた時期や調達先によって金利は大きく異なります。
創業期に急いで確保したカードローンや、つなぎで使ったノンバンクの借入が、高い金利のまま何年も残っているケースは珍しくありません。
借りた当時は、とにかく資金を確保することが最優先だったはずです。
金利の高さに目をつぶってでも、手元資金を厚くする必要があった局面もあったでしょう。
しかし会社の状況は時間とともに変わります。 業績が安定し、決算書の内容が良くなれば、より低い金利で借りられる条件が整っていることも多いのです。
顧問先の99%以上がクラウド会計を活用するMC LINK会計事務所では、決算のたびに借入の中身まで確認します。
返済額の何割が利息に消えているかを見れば、見直すべき借入はすぐに浮かび上がります。
つまり、金利は「借りるとき」だけのテーマではありません。 借りた後にこそ、利益を守るための見直し余地が残っています。
高い金利の借入はどれか|まず見るべき3つの視点

利息の流出が大きいのは、金利が高く、利息割合の高い借入です。
最初に確認すべきは、カードローンやノンバンク系の借入です。 これらは審査が早く使いやすい一方、金利が15%前後と高く設定されていることが多くあります。
たとえば神奈川県のサービス業(年商数千万円規模)の顧問先では、あるカードローンの金利が約15%でした。 月の返済額2万円のうち、約半分の1万円が利息として消えており、年間では12〜16万円もの利息が流出していました。
これは決して特殊な例ではありません。 資金繰りが厳しい時期に、手軽に借りられるカードローンへ頼った経験を持つ会社は多くあります。
見るべき視点は3つです。 第一に金利の高さ、第二に返済額に占める利息の割合、第三に残高の大きさです。
この3つが重なる借入ほど、見直しの効果は大きくなります。
金利が高くても残高が小さければ、削減できる金額は限られます。 逆に、金利がそこそこでも残高が大きければ、利息の総額は無視できません。 だからこそ、3つの視点を掛け合わせて優先順位をつける必要があります。
返済予定表を開き、利息部分の金額を1年分合計してみてください。
その数字が、見直しで取り戻せる可能性のある金額です。
金利を下げるにはどんな方法があるか

高い金利の借入は、より低い金利の資金へ借換えることで利息を圧縮できます。
代表的な方法は、金利の低い融資で高金利の借入を一括返済する「借換え」です。
年利15%のカードローンを、年利6〜10%程度の融資に切り替えるだけでも、差分の利息はそのまま削減できます。
具体的な選択肢は、大きく3つに分けられます。
1つ目は、取引銀行へ追加の借入を相談し、その資金で高金利の借入をまとめる方法です。
銀行融資の金利は一般にカードローンより低く、まとめることで返済管理もシンプルになります。
2つ目は、個人名義でフリーローンを借りて会社へ貸し付け、高金利分を一括返済する方法です。
フリーローンの金利は年6〜10%程度が目安で、カードローンの15%と比べれば負担は大きく下がります。
3つ目は、知人や関係者からの低利の借入を活用する方法です。 年利2%程度で借りられるなら効果は大きいものの、関係性や契約の整理が前提になります。
ここで重要なのは、単純に金利が低ければよいという話ではない点です。
どの資金をどう動かすかは、会社全体の資金繰りと銀行との関係を踏まえて判断する必要があります。
MC LINK会計事務所は外部CFOとして、こうした借換えの設計を会社の側に立って一緒に組み立てます。
経験5年以上×2名体制で、複数の選択肢を多角的に比較したうえで方針を固めます。
借換えは「税理士の視点」と「外部CFOの視点」で見る
借換えは金利差だけでなく、税務処理と経営全体の両面から判断する必要があります。
借換えというと、金利が何%下がるかという一点だけに目が向きがちです。
しかし会計事務所が借換えを見るときは、まったく異なる2つの視点を同時に使います。
税理士の視点|処理を誤ると別の問題が生まれる
税理士の視点では、借換えに伴う税務上の処理が論点になります。
たとえば個人名義で借りて会社へ貸し付ける方法では、会社と個人のお金の流れを正しく整理する必要があります。
役員が会社へ貸し付けた形になるため、その記録や契約を曖昧にすると後の税務上の説明が難しくなります。
また、支払う利息が会社の経費として認められるかどうかも確認が必要です。
誰から借りて、何に使い、どんな条件で返すのか。 この整理ができていないと、せっかく金利を下げても別の論点を抱えることになります。
金利を下げることと、税務上きれいに処理することは別のテーマです。
公認会計士・税理士として、その両立を確認したうえで進めることを断言します。
外部CFOの視点|目先の金利差だけで判断しない
外部CFOの視点では、目先の金利差ではなく会社全体の資金戦略で判断します。
借換えで月々の利息が1万円減ったとしても、それで銀行との関係が悪化すれば、次の融資に響きます。
今後さらに資金調達が必要になる会社にとって、銀行からの信用は利息以上に価値があります。
外部CFOとして見るのは、現在の利息だけではありません。 今後3年の資金需要、手元に残すべき現預金の水準、複数の金融機関との関係のバランス。 これらをすべて踏まえたうえで、借換えが本当に得かどうかを判断します。
つまり借換えは、税務の正確性と経営の合理性、両方がそろって初めて正解になります。
片方だけで動くと、金利は下がったのに別の場所で損をする、ということが起こります。
借換えに向くケース・向かないケース

借換えは万能ではなく、効果が出るケースと慎重に考えるべきケースがあります。
向いているのは、高金利の借入残高がまとまってあり、業績が改善傾向にある会社です。
決算書の内容が良くなっていれば、より低い金利での借換え交渉も通りやすくなります。
たとえばカードローンやノンバンクの借入が複数あり、合計残高がそれなりに大きい場合。
これらを銀行融資1本にまとめられれば、利息も返済管理も大きく改善します。
一方で慎重に考えるべきは、残高がごく小さい場合や、借換えに手数料・保証料がかかる場合です。
利息の削減額より手続きのコストが上回れば、借換えの意味は薄れます。
また、すでに複数の銀行と微妙な関係にある会社も注意が必要です。
一行だけを完済する動きが、他行からどう見えるかまで考える必要があります。
向くか向かないかは、残高・金利・銀行との関係を並べて初めて判断できます。
自社だけで決めず、全体を俯瞰できる専門家と一緒に見極めるのが安全です。
借入の見直しを実行する手順
借入の見直しは、現状把握から銀行相談まで順番を踏んで進めます。
最初のステップは、すべての借入を一覧にすることです。 借入先・残高・金利・月返済額・利息部分を、返済予定表をもとに書き出します。
次に、金利の高さと利息割合から優先順位をつけます。 どの借入から見直せば効果が大きいかが、この時点で明確になります。
3つめのステップで、借換えの選択肢を比較します。 銀行融資・フリーローンなど、それぞれの金利・条件・税務上の扱いを並べて検討します。
そして最後に、主力銀行へ相談します。 ここが最も重要で、行動の前に意図と全体像を共有しておくことが鉄則です。
この手順を一人で進めるのは負担が大きいものです。 MC LINK会計事務所は外部CFOとして、現状把握から銀行同行まで、会社の側に立って伴走します。
借換えで失敗しないための注意点
借換えは銀行との関係を壊さない順番で進めることが、何より重要です。
高金利の借入を一括返済すること自体は合理的に見えます。 しかし、特定の借入だけを急に完済すると、取引銀行から「なぜ相談なく動いたのか」と受け取られる場合があります。
実際に、ある銀行から「特定の借入だけを一括返済するのは好ましくない」という意見が出たケースもあります。 複数の金融機関と付き合っている会社ほど、一行だけの判断で動くのはリスクになります。
銀行は、会社がどこからいくら借りているかを把握しています。 ある借入だけが急に消えれば、その資金の出どころを必ず確認します。 そのときに説明できる準備がないと、かえって信用を損ないかねません。
正しい順番は、行動の前に主力銀行へ相談することです。 借換えの意図と全体像を先に共有しておけば、関係を保ったまま利息だけを減らせます。
会計事務所は銀行や税務署の立場ではなく、会社の側に立つ存在です。 だからこそ、利息削減という会社の利益と、銀行との信頼関係の両方を守る進め方を断言します。
まとめ|借入は「借りた後」も経営判断の対象
会社の借入は、借りた後の金利見直しで利益を守れます。 まず返済予定表を開き、利息部分が年間いくらになっているかを確認してください。
カードローンやノンバンクの高金利借入が残っているなら、借換えで年10〜15万円規模の利息を削減できる可能性があります。 ただし金利差だけで動かず、税務処理と銀行との関係、両面の確認が欠かせません。
借入の最適化は、単なる手続きではなく経営判断です。 税理士の視点と外部CFOの視点、その両方を持つMC LINK会計事務所が、既存の借入まで含めて資金繰り全体を設計します。
よくある質問
Q. 会社の借入金利が高いかどうか、どう判断すればいいですか? 返済予定表で利息部分を確認してください。金利が10%を超える借入や、返済額の半分近くが利息になっている借入は、見直し対象と考えられます。
Q. カードローンの借入を借換えると、いくら利息が減りますか? 金利15%を6〜10%に下げられれば、その差分がそのまま削減額です。残高や返済期間によりますが、年10〜15万円規模の削減も狙えます。
Q. 高金利の借入だけを先に一括返済してもいいですか? おすすめしません。特定の借入だけを急に完済すると銀行との関係に影響する場合があります。動く前に主力銀行へ相談するのが安全です。
Q. 借換えの相談は税理士にしてもいいですか? はい。借換えは資金繰り全体と銀行との関係を踏まえた経営判断です。会社の側に立って設計できる会計事務所への相談が向いています。
Q. 個人名義で借りて会社に貸す方法はリスクがありますか? 金利を下げる有効な手段の一つですが、会社と個人の資金の整理が必要です。処理を誤らないよう、専門家と一緒に進めることをおすすめします。
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【監修者】 丸山 悠由(まるやま ゆう)/ Yu MARUYAMA MC LINK会計事務所 代表パートナー 公認会計士・税理士・認定事業再生士/経済産業省 経営革新等支援機関
会計事務所の枠を超え、外部CFOとして中小企業の資金繰り・財務戦略に伴走。 事業再生の専門家として、借入の最適化から資金調達まで幅広く支援している。
[MC LINK会計事務所の体制] 公認会計士2名・税理士7名・国税OB税理士在籍/freee 5つ星認定アドバイザー 最大60億円の資金調達支援、資金調達成功率90%超の実績を持つ事務所として、 年商300万円〜200億円まで152社の顧問先を支援。
公開日:2026年6月3日/更新日:2026年6月3日 ※税制・各サービスの料金等は2026年6月時点の情報に基づきます。

