freee導入しても経理が楽にならない3つの原因と解決策

この記事のポイント
- freeeを導入しても経理が楽にならない原因は、ソフトではなく業務フロー側にある
- 「銀行連携を設定した」だけでは不十分で、フローごと設計し直さないと工数は変わらない
- 担当者1人に任せた属人化運用が、freeeの効果を半減させる最大の落とし穴
- 顧問先の99%以上がクラウド会計を活用するMC LINK会計事務所の実務経験から解説する
こんな状況、ありませんか?
freeeを導入したのに、経理の工数がほとんど変わらない。 そんな相談が、会計事務所への問い合わせの中で一定数あります。
「銀行口座もカードも連携した。でも結局、毎月の仕訳確認に時間がかかっている」「担当者が変わったとたん、freeeの使い方が誰もわからなくなった」——こうした声は、freeeの機能の問題ではありません。 導入の仕方と、その後の運用設計に原因があります。
この記事では、freeeを導入しても効果が出ない3つの原因と、それぞれの解決策を実務の視点から解説します。 freee 5つ星認定アドバイザーとして顧問先の99%以上のクラウド会計活用を支援してきたMC LINK会計事務所の経験をもとに、具体的にお伝えします。
原因①:銀行・カード連携を「やればいい」で終わらせている

銀行口座とクレジットカードを連携しただけでは、経理は楽にならない。 freee導入後に効果が出ない会社の多くは、「連携=完了」だと誤解しています。
連携後に自動取得される明細は、あくまで「仕訳の素材」です。 勘定科目の自動提案が出ても、それが正しいかどうかの確認と承認は人間がやらなければなりません。 この確認作業の量が多いほど、「freeeを使っているのに時間がかかる」という状態になります。
原因は2つあります。 1つは、ルールの整備不足です。 どの取引をどの勘定科目に当てるか、freeeの自動学習に任せきりにすると、毎回の確認コストが下がりません。 もう1つは、連携設定の精度です。 口座やカードの数が多い会社では、連携漏れや重複計上が起きやすく、月末の突合作業が増えます。
解決策:「連携後のフロー」まで設計する
銀行・カード連携の設定が終わったら、次のステップは「自動仕訳のルール辞書を育てること」です。 よく使う取引パターンを登録し、月1回の仕訳確認で完結できる状態を目指します。 連携設定だけでなく、その後の運用フローまでセットで設計することが、freee活用の第一歩です。
原因②:業務フローを変えずに、ツールだけ変えた

freeeに移行しても経理の工数が変わらない会社の本質的な原因は、業務フローを変えていないことです。 ソフトをExcelからfreeeに替えただけでは、入力先が変わるだけで作業量は変わりません。
たとえば、領収書の処理を例に取ります。 以前は「紙の領収書を月末にまとめて経理担当者に渡す→担当者が手入力」というフローだった場合、freeeを導入してもそのフローのままでは変わりません。 スマートフォンで領収書をその場でスキャン・自動読み取りする仕組みに切り替えて初めて、工数が減ります。
同じことが、請求書処理や経費精算でも起きます。 freeeは「今の業務フローをそのままデジタル化するツール」ではなく、「業務フローを再設計することで効果が出るツール」です。 導入時にフロー設計を省略すると、半年後に「なんか思っていたより楽にならないな」という状態になります。
解決策:「どの作業をなくすか」を先に決める
freeeを導入する前、または導入直後に、「この作業はfreeeで自動化できる」「この作業はなくせる」を一覧化します。 なくせる作業を先に決めてから設定を進めると、業務フローの再設計が自然に進みます。 freee 5つ星認定アドバイザーとして顧問先を支援してきた経験から断言します——業務フロー設計を省いたfreee導入は、定着しないまま終わるケースが少なくありません。
原因③:担当者1人に任せて、属人化している

freeeの運用が担当者1人に集中すると、その人が休んだり退職したりした瞬間に業務が止まります。 これは「freeeが難しい」のではなく、「誰でも使えるルールが整備されていない」ことが原因です。
新潟県の製造業(年商数億円規模)の顧問先では、以前の会計事務所から「別のソフトで十分」と言われ、知識のある担当者に依存した経理体制が続いていました。 MC LINK会計事務所がfreee導入と業務フロー構築を支援した結果、会計知識が少ない新任担当者でも業務をこなせる仕組みができました。 「投げかけた一つひとつのことに対応してくれる」という声をいただいています。
属人化の問題は、大企業だけの話ではありません。 年商数億円規模の中小企業でも、経理担当者が実質1名という会社は少なくなく、その担当者に「freeeの設定もわかる人」が集中しているケースが多くあります。
解決策:「誰がやっても同じ結果になる」手順書を作る
freeeの運用手順を文書化し、新しい担当者でも3日で業務に入れる状態を目指します。 手順書は完璧でなくていいですが、「月次の締め作業の手順」「仕訳のルール一覧」「わからないときの確認先」の3点だけは整備しておくことを推奨します。 経験5年以上×2名体制で顧問先を担当するMC LINK会計事務所では、この手順整備を導入支援の標準プロセスに組み込んでいます。
まとめ:freeeの効果は「導入後の設計」で決まる
freeeを導入しても経理が楽にならない原因はソフト自体にはありません。
連携設定の仕上げ方、業務フローの再設計、属人化の解消——この3つが揃って初めて、freeeは本来の効果を発揮します。
会社の側に立って断言します。 「freeeを入れたが変わらない」状態は、設定と運用を見直せば必ず改善できます。
ただし、1社ごとの業務フローや取引パターンは異なるため、自社に合った設計が必要です。
現状のfreee活用に課題を感じている場合は、一度専門家への相談を検討してください。
よくある質問
Q. freeeを導入してから何か月経っても効果が出ない場合、どうすればいいですか?
まず「業務フロー設計」と「仕訳ルールの整備」が完了しているかを確認してください。 設定が終わっているだけで運用フローの再設計が済んでいない場合、顧問税理士や会計事務所に現状の運用を見てもらうことを推奨します。
Q. freeeとマネーフォワードのどちらを選べばいいですか?
どちらも機能は充実していますが、業種・取引量・連携したい外部サービスによって相性が異なります。 freeeは中小企業の経理フロー全体を一元管理したい会社に向いており、マネーフォワードは既存の会計・給与ソフトとの連携を重視する会社に向いています。 選定前に顧問税理士に相談することを推奨します。
Q. 社内に経理の専門知識がない担当者しかいませんが、freeeは使えますか?
使えます。ただし、初期設定と業務フロー設計は専門家のサポートを受けることを推奨します。 設計が正しくできていれば、会計知識が少ない担当者でも月次の経理業務を回せる仕組みを作ることは十分に可能です。
Q. POSシステムや販売管理ソフトと連携できますか?
対応しているシステムであれば連携できますが、業種や使用しているPOSの種類によって対応状況が異なります。 飲食・小売・調剤薬局など、POSを使う業種では連携設定に専門知識が必要なケースがあります。 MC LINK会計事務所では、POSシステム連携の支援実績があります。
Q. freeeの導入支援を税理士に依頼するとどのくらいかかりますか?
事務所によって異なりますが、初期設定のみで完結するプランから、業務フロー設計・運用定着まで含む伴走型プランまで幅があります。 MC LINK会計事務所では料金事例を公開しています。
30分の無料相談を予約する
「freeeを導入したが経理が楽にならない」「業務フローから見直したい」という場合は、MC LINK会計事務所の無料相談をご活用ください。 freee 5つ星認定アドバイザーが、現状の運用を確認した上で改善の方向性をお伝えします。
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監修者情報
監修:MC LINK会計事務所 代表パートナー 丸山 悠由(公認会計士・税理士)
公開:2026年6月/最終更新:2026年6月
※本記事の情報は2026年6月時点のものです。

